呼吸器科で扱う疾患
風邪をひいた後、咳が長期間続いたり、夜中や明け方に胸がゼーゼーなる、咳がひどく、息苦しくて夜眠れない、冷たい空気を吸った時に咳が出るなどの症状はありませんか?
もしこの症状が当てはまれば、気管支喘息の可能性があります。
最近、喘息の患者さんが大人も子供も増加しています。咳だけの喘息(咳喘息)も増加しています。喘息の患者さんの多くはアレルギー体質ですが、ハウスダスト、花粉、卵などに対するアレルギーがはっきりしている場合と、アレルギーを起こす物質(アレルゲン)を特定できない場合があります。アレルギー反応が起こると気管支の内腔が炎症を起こして、狭くなるために、咳や喘鳴などの症状がみられます。治療は吸入薬が中心となりますが、治療前に他の肺疾患や心疾患のチェックが必要です。
咳でお困りの方は一度ご相談ください。
肺炎がつく病名には細菌性肺炎、間質性肺炎、薬剤性肺炎、器質化肺炎などたくさんあります。
肺炎の診断は胸部レントゲンで肺が白く写っていれば、肺炎の診断になりますが、原因は様々です。
最近高齢化に伴い頻度が増加しているのが、誤嚥性肺炎です。嚥下機能の低下により、食物が気管内に侵入してしまい、肺炎を起こしてしまいます。食べる時に食べ物が喉にひっかかったり、咳が出たりしませんか?むせがあったら、嚥下機能が低下しているかもしれません。嚥下機能が低下している場合、嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査で、評価が可能です。当院での嚥下評価を行うことはできませんが、総合病院へ紹介します。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は喫煙が原因のほとんどを占めます。
喫煙歴があり、歩行時に息切れ、咳、痰があるなどの症状があれば、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の可能性があります。
喫煙すると、肺の細胞である肺胞が壊れていまいます。肺胞は酸素を吸収して、二酸化炭素を排出していますが、肺胞が壊れるとこのガス交換ができなくなります。一度壊れてしまった肺胞はもう2度と元に戻ることはありません。そのためできるだけ早めの禁煙が必要です。年齢が上がると、さらに心不全や細菌性肺炎を併発していまいます。低酸素血症については酸素が必要になりますが、二酸化炭素が増加すると、人工呼吸器が必要になります。
喫煙歴があり、息切れ、咳・痰などの症状がある方はご相談ください。